3次元蟻を育てるには

宇宙兄弟で知った話だけど、蟻には1次元蟻から3次元蟻まで居るそうだ。

蟻は遠出をする時に、隊列を組んで歩く。 一次元と呼ばれる蟻は前の蟻に従って歩く。 この時、隊列の途中に石が出現した場合、一次元ありはそこで歩みを止めてしまう。 なぜならば「前の蟻の後ろを歩く」という作業に徹してきた蟻は他の行動を知らないのだ。

そこに登場するのは2次元蟻である。「前の蟻の後ろを歩く」という法則を無視して自由にあるき始める。1次元蟻は法則を乱すな!と非難をする。それでも2次元蟻は構わず進み続ける。 そうこうしてるうちに2次元蟻の道が確立されて、1次元蟻もついてくるようになる。

そうやって進むうちに迂回すれども迂回すれども端の見えない壁にぶち当たる。そうなった時、2次元蟻は「歩く」という行為の限界を感じる。 そこで3次元蟻が登場する。壁を「登る」のだ。2次元蟻は3次元蟻の行動を「危険だ」と考える。そのうち3次元蟻は壁を登り切り、どんどん進んでいく。

こうして蟻は進み続ける。

蟻の差

1次元より2次元、2次元より3次元のほうがいいに決まっている。で、この差って何かっていうと発想の違いなわけだが、何故それが生まれるのか考えてみた。

それは言われてみれば単純だけれど、物事の目的を理解しているかどうかだろう。

例えば1次元蟻は「前の蟻の後ろを歩く」という行動をしているわけだが、これの本質は「歩く」という部分にある。そこを理解している蟻は「別に前の蟻の後ろじゃなくても歩ければええやんけ」となるわけだ。

更に2次元蟻あ「歩く」という事に注目している。だがその目的は「進む」ことだ。これを理解していれば「登る」とか「飛ぶ」とか「泳ぐ」とか「進む」に関連する選択肢が出てきて、ちょっぴり勇気のあるものがそれを実践する。 頭がいい人はここの引き出しが多く、かつ素早く引き出せるのだと思う。

蟻のレベルアップ

行き成り「進めばいいんだよ」ってことを教えてしまうと、イノベーションが定着しない。それでは二次元蟻の後ろをついていく1次元蟻と変わらないのだ。だからまずは徹底的に「歩く」をマスターさせる。で、もういいだろって言う時に自分で解決できる程度のちょっとした壁を用意してやる。そうすればきっと2次元蟻になるはずだ。 で、2次元蟻が3次元蟻になるには壁を用意してやるだけじゃなくて、蟻の背中を押してやる必要があると思う。蟻だって恐いのだ、行動を変化させるというのは今までやってきた積み重ねが通用しない世界かもしれない。そういう世界に飛び込むにはやっぱり保険が欲しいんだ。だから教育者はちょっとだけ背中を押してやる。失敗しても受け止めてやるよ、そういう環境を用意する。そういう経験を積み重ねればきっと3次元蟻になれるはず。

4次元蟻なんてものがいるか僕にはわからないが、もし居るとしたら自分でガンガン進んでいくタイプなんだろうなと思う。だれかの手助けが必要な時点で、限界はあるのだろう。